2012年3月18日日曜日

スマートフォン専用テレビ「NOTTV」が4月に開局 ⇒ 根本的な発想の転換ができればイノベーション

地上アナログ放送が2011年7月24日に停止してから半年以上がたちました。アナログ放送で使用していた電波の一部は携帯電話のプラチナバンドとして割りあてられる予定。そして一部はスマートフォン向け専用テレビ放送として割り当てられ、4月から放送を開始します。
 


  NOTTV ⇒ 日本発のスマートフォン専用テレビ放送
アナログ放送で使用していた電波を使い、日本発のスマートフォン専用テレビ「NOTTV」4月1日より放送開始されます。利用料金は月額420円対応機種はNTTドコモより順次発表になります。

サービス開始時こそはチューナーをつけた専用機種のみでの視聴となりますが、将来的にはWiFi経由でも視聴できるようにするとのこと。これまでのワンセグ放送と比較しても非常に高画質であり、情報番組・スポーツ・ニュースなどが楽しめます。なお、放送エリアは都市部が中心となっています。


  課題は独自価値の提供 ⇒ ワンセグやYouTubeと差別化できるか
NOTTVがヒットするかどうか、そのポイントは教科書通り“独自価値”を出せるかどうかにあります。どういう価値かというと
・月額420円を払って
・わざわざ対応機種のスマートフォンからアクセスして
・楽しみたいと思える
コンテンツを提供することにあります。そうでなければ、ワンセグやYouTubeで十分だからです。

このハードルは決して低いものではありません。まず「420円」という金額。有料サービスということが、ユーザのパイを広げることを阻む可能性があります。特にAndroidスマートフォンでは無料アプリが主流。Dismoが2011年5月に発表した内容によると、2011年3月〜4月の有料アプリのうち、約8割はダウンロード数が100以下。この流れを考えると、有料というハードルをまずクリアしなければいけません。

次に対応機種が限定されていること。つまり視聴するユーザは限られてしまうのです。当然、対応機種を利用しているユーザすべてが利用する訳ではないので、パイはさらに小さくなります。WiFiなどを通じても閲覧可能にしていくとはいえ、どこまで視聴可能な範囲を広げられるかは大きな課題です。

そして、楽しいコンテンツを提供できるかどうかはも大きなポイントです。地上デジタル放送の劣化コピーでは意味がありません。わざわざアクセスして楽しみたいと思えるほど、独自性・中毒性がなければいけないのです。特にスマートフォンを使って閲覧するということは、落ち着いたところでダラダラ眺めてみる、ということはありません。移動中であったり、お昼休みだったり、ちょっとした隙間時間に視聴するのです。ユーザの利用形態を踏まえたコンテンツ提供は必須なのです。


  まとめ:根本的な発想の転換で新しいテレビの価値を
NOTTVを単なるテレビの延長として考えてしまうとすれば、おそらく事業としての成功は難しいでしょう。では、どうするか。それにはテレビとしてとらえるのではなく、新しいモバイル・メディアとしてとらえることが必要なのです。これは他のスマートフォンや携帯電話向けの専用放送(BeeTVなど)はもちろんのこと、地域ワンセグなど今後登場するサービスについても同様です。

そのためにはテレビの概念を今一度見つめ直すことも必要かもしれません。テレビとYouTubeは何が違うのか、根本的な役割は何なのか、なぜ存在するのか。そこから新しい価値を見いだせば、今までにないビジネスモデルに成長するかもしれません。


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