2012年3月18日日曜日

オンライン版地図博物館「Old Maps Online」で歴史探訪 ⇒ ユニークなユーザ・インタフェースが発想を刺激しそう

地図には時代時代の情報が凝縮されています。その時代にどんな社会構造だったのか、文化だったのか。すし違った言い方をすれば地図から歴史を学ぶこともできます。そんな地図を時間軸で整理しているのが「Old Maps Online」です。



  Old Maps Onlineとは ⇒ オンライン版地図の博物館
Old Maps Onlineでは、世界中の図書館や博物館の協力を得て公開された、世界最大級の古地図サイトです。2012年2月29日にオープンし、2012年内に6万件におよぶ古地図をコレクションする予定。

特徴はというと、指定したエリアの古い地図が時間軸で右側に表示されること。この地図をたどれば、100年前、200年前の世界を少しのぞくことができます。上部のタイム・シーケンス・バーを動かせば、年代で絞り込んでいくことも可能です。

例えば日本を表示して1835年あたりにタイム・シーケンスをあわせれば、江戸の町の名前がしっかり載っている地図を見ることができます。



  面白い地図インタフェース ⇒ 組み合わせ次第でいろいろな可能性
この地図の面白いところは、インタフェース部分にもあります。左側の虫眼鏡ボタンをクリックして範囲を指定すれば、その部分が自動的に拡大されるのです。そしてその拡大されたエリアに対応した古地図が自動的に右側のバーに連動して表示されます。ユーザが欲しいと思っている情報を、最小限の動作で提示しようとする工夫が感じられます。ただ、ズームアウトする部分については他の地図サービスと同様ズームアウトのボタンをクリックするしかないのですが。

この範囲指定のズームは非常に面白い可能性があります。単に拡大するだけでなく、検索キーワードと組み合わせて指定エリア内の情報のみを表示する、というユーザ・インタフェースを作ることができるからです。

例えば統計情報や企業内で保有している売上情報などを地図と紐付け、指定したエリア内で柔軟に分析レポートを返すようなサービスが作れるかもしれません。地図はほとんどの情報に共通して紐付けることができる数少ないタイプのデータ。組み合わせやサービスのアイディア次第では可能性はまだまだ眠っていそうです。


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