2016年8月24日水曜日

実践するシェアリング・ソサエティ  ~わたしと、わたしの大切なひとが幸せであるために~ <はじめに>

 昨今、シェアリング・エコノミーという言葉をよく聞くようになりました。日本再興戦略2016にも明確に記載されており、ひとつのトレンドになってきています。では、このシェアリング・エコノミーとはいったい何で、わたしたちはその中でなにをどうすればよいのでしょうか?

 この問いに関心を持つ一ひととしてわたしは形や場を変えて、多くの体験と知見を得て、考え、議論を重ねてきました。会社員として、企業家として、コミュニティの一員として、日本各地を回り。ときに海外の方とも触れ合いながら。それは長い長い旅だったようにも感じます。

 その結果、わたしなりの答えを見つけました。一言で言ってしまえば、「だれもが自分らしく、幸せに生きること」です。主観的な言い方をすれば「わたしとわたしの大切なひとが幸せで在り続けられること」です。もう少し掘り下げると、自分らしく幸せに生きることができる社会をともにつくるシェアリング・ソサエティという概念がまずあります。その中で社会が循環していく仕組みがシェアリング・エコノミーです。そしてこのなかでわたしたちは“自分らしく幸せに生きること”が求められていることです。

秘密基地Facebookページより)


 “わたしなりに見つけた答え”を見つけたことは、わたしの人生において本当に大きな財産となりました。ただ問題は、本質的な部分は言葉にできるほど簡単なものではない、ということです。少なくとも以下の「シェア」「オープン」「フラット」という3つのキーワードに対して、実感をもって論理的にだけでなく感覚的にも理解し、かつ自らの日々の暮らしや仕事で実践できるようになることが求められます。

 <理解と実践が求められる3つのキーワードと意味>
 「シェア」: 共創する社会は、すでに始まっている
 「オープン」 」 : 開かれた対話と実践(リーダーシップ)が求められている
 「フラット」: 対等な関係性による仲間(コミュニティ)が成果を決める

 また、これらのキーワードを追いかけることで、わたしは“わたしとわたしの大切なひとが幸せで在り続けられる”ために何が必要であるかも見えてきました。これもまた単純に言葉にして説明できるほど、簡単なものではありませんでした。
                                                                                                               
 結果、わたしは“わたしなりに見つけた答え”を伝えることに多くの困難を感じてきました。伝えることはできないかもしれない、とあきらめの気持ちが出てきたことも何度もありました。しかしそれでもわたしは、たとえ簡単ではなかったとしても、“わたしなりに見つけた答え”をやはり伝えていきたいと願っています。それには3つの理由があります。

 1つ目の理由は、単純に伝いたい、と感じたからです。これまで少なからず“わたしなりに見つけた答え”を伝えることが、わたしの大切なひとが幸せであることに貢献できた、役に立った体験があるからです。それはわたし自身にとってもよろこびであり、幸せでした。ですが、まだまだ伝えることができたひと、貢献することができたひとの数はとても少ない。だからこそ、“わたしなりに見つけた答え”をしっかりと伝える時間をとっていきたいと感じました。

 2つ目の理由は、整理したい、と感じたからです。さらなる探求が必要だと感じているからです。“わたしなりに見つけた答え”は、わたしの目から見た世界での答えにしか過ぎません。しかもわたしは全知全能の存在などでは当然なく、それなりに経営やITなどに専門知識はもっていますが、不完全で知らないことのほうが圧倒的に多いのです。つまり、本当に貢献をしていくためには、“わたしなりに見つけた答え”と、ほかのひとが見つけた答えと融合し、さらに進化していくことが必要なのです。だからこそ、“わたしなりに見つけた答え”を一度整理する時間をとりたいと感じました。

 そして3つ目の理由は、次への土台を築きたい、と感じたからです。次のステージに進むためです。わたしは実践者です。実際に社会の中で活動し、何かを創り出していくことがわたしの生き方です。そして“わたしなりに見つけた答え”を見つけた今、次の新たなチャレンジに進みたいと願っています。しかしながら、“わたしなりに見つけた答え”を放り出してしまったら、それはただの独りよがりでしかありません。また、わたしの次の新たなチャレンジを支える土台を失うことになるかもしれません。だからこそ、“わたしなりに見つけた答え”を次の新たなチャレンジの土台とするための時間も必要だと感じました。

 だから、たとえ困難であっても“わたしなりに見つけた答え”は伝えることを決めました。そうなると、どうやって伝えていくか、が課題となります。これまで困難に感じていた壁を越えなければなりません。そこでわたしは、多くのわたしの大切なひとたちとの対話を通じ、3つのアクションをとることにしました。

 1つ目のアクションは、可能な限り言葉として伝えること、です。簡単に言えば、文章を書き、セミナーなどを通じてお伝えしていくということです。ただし、論理的に説明していくとどうしてもキリがなくなります。何百ページの資料になってしまうかもしれないし、何日もかかるセミナーになってしまうかもしれません。だから感覚的にお伝えしていくことにしました。わたしが実際に経験したストーリーを共有し、その中でわたしが得た知見を整理していく、という形式をとることにしました。

 2つ目のアクションは、対話と実践の場を共有することです。わたしが一方的にお伝えするだけではお伝えしきれないことがあまりにも多くあります。また、実践者であるわたしは、おそらく言葉ですべてをお伝えするだけの力が備わっていません。だから、一緒に実社会の暮らしや仕事にかかわるひと・もの・ことを取り上げ、対話し、プロジェクト活動として実践する場をつくっていくことにしました。つくるというよりも、これまで、そしてこれからつながっていく大切なひとたちと、その周囲にいるコミュニティのひとたちとのかかわりの中で活動していくことになります。

 3つ目のアクションは、事業とすることです。“わたしなりに見つけた答え”をもとに、わたしの大切なひとたちと一緒に事業という形で、持続的に社会に貢献できる形を創っていくことにしました。そのためにはもちろん投資もします。

 まずは1つ目のアクションから。ファーストステップとして、ここに文章としてまとめていきます。同時に、わたしの大切なひとたちが創ってくれた北九州のコワーキングスペース秘密基地で提供している「創生塾」のセミナーでも発信していきます。

 文章としてまとめるにあたっては、わたしが体験したストーリーとそこから得た知見を、いくつかに区切ってお伝えしていきます。最初は「かつての“わたし”がいた世界」のストーリー。従来の社会制度・資本主義経済の中で、会社員としてキャリア志向で生きていたときに限界を感じた体験と得ることのできた知見を。次は「“わたし”の人生のレールを降りた日」のストーリー。従来の社会制度・資本主義経済の中での暮らしや仕事から出ていかざるを得なくなり、人生の選択をしたときの体験と得ることのできた知見を。3つ目は「“わたし”の人生をつくりなおす」ストーリーを。恐れを抱えながら選択した人生に踏み出したことで可能性をみつけた体験と得ることのできた知見を。4つ目は「“わたし”の人生の在り方を問う」ストーリー。人生のチャレンジを超えて自分には何ができるのかを知った体験と得ることのできた知見を。5つ目は「“わたし”の道を生きる」ストーリー。わたしとわたしの大切なひと幸せのために何が必要かを知り、本当の生き方を決めた時の体験と得ることのできた知見を。6つ目は「“わたし”の本当に大切な時間」のストーリー。自分の本当の生き方を決めたことで、困難を乗り越えてこれまでにない価値と、わたしとわたしの大切なひとの幸せを得られた体験と得ることのできた知見を。7つ目は「“わたし”が自分らしくできること」のストーリー。わたしができる貢献が広がり、幸せが広がっていった体験と得ることのできた知見を。そして最後のストーリーは「これからの未来のために」。これからわたしとわたしの大切なひとのために、創り出したい体験と知見をお伝えします。

 すこし長い文章になりますが、どこかで何かに貢献できたら、それがわたしの幸せです。この文章を読んでくれるわたしの大切なひとに、心からの感謝を込めて。