2012年3月16日、総務省が日本国内のデータ通信量についての統計データを発表しました。確実に増えているデータ通信量。やはりそれは、ビッグデータが一つのトレンドキーワードになっていることを裏付けるものとなっています。
確実に増加し続けるデータ通信量 ⇒ 背景にはクラウドとSNS
・1年前(2010年11月)と比較して 24.4%増(1363Gbps)
・2年前(2009年11月)と比較して 40.6%増(1206Gbps)
・3年前(2008年11月)と比較して 80.6%増(939Gbps)
となっています。
これに対し、アップロードは2011年11月現在、1日当たり669Gbps。
・1年前(2010年11月)と比較して 6.4%減(715Gbps)
・2年前(2009年11月)と比較して 19.9%減(835Gbps)
・3年前(2008年11月)と比較して 0.6%増(655Gbps)
となっており、ピーク時から比べると20%程度減少しています。
ダウンロードとアップロードの総量で見ると2365Gbps。
・1年前(2010年11月)と比較して 13.8%増(2078Gbps)
・2年前(2009年11月)と比較して 15.9%増(2041Gbps)
・3年前(2008年11月)と比較して 48.4%増(1594Gbps)
インターネット全体ではデータ通信量は増え続けている状況にあります。
ではなぜダウンロードは急速に増えているのに、アップロードは減っているのでしょうか。この背景にはクラウドサービスやSNSがあると考えられます。総務省も映像や音楽などのコンテンツを配信方で受け取るようになったことを上げているように、オンライン上にある情報をそのまま利用するケースが増えているのです。
急速に増えるモバイルでのデータ通信量 ⇒ 最大要因はスマートフォンの普及
モバイルでのデータ通信量は2011年12月現在、ダウンロード163.1Gbps、アップロード18.2Gbps、総量で181.3Gpsとなっています。総量ベースで比較すると、わずか1年前(2010年12月)と比較して221%増(82.2Gbps)と急速な伸びを示しています。
この最大の要因はなんといってもスマートフォンでしょう。PCと同等の映像や音楽のコンテンツが楽しめるため、モバイル環境でのデータ通信量が増えていると推測できます。
今後さらに増えるデータ通信量 ⇒ ビッグデータの活用は必須命題に
データ通信量は今後も間違いなく増加し続けます。その理由をいくつか挙げるならば、
・高速モバイル回線(LTE等)の整備
・スマートフォンの更なる普及0
・スマートTVを含むスマートデバイスの普及
・IOT(モノのインターネット)の拡大
・クラウドサービスの適用範囲の拡大(コンシューマクラウドの増加)
・SNSの適用範囲の拡大
といったところがあげられます。高速モバイル回線という点だけを見ても、実際にソフトバンクがプラチナバンドを獲得し、イー・アクセスもLTEを3月からスタートさせています。NTTドコモ、auももちろんこの流れにあります。
このデータ通信量の増加は、私たちが利用できるデータ量そのものが増加することも意味します。そうなってくると、次の課題として、膨大に膨れ上がったデータ量=ビッグデータをいかに活用するか、というものがあげられます。ありとあらゆる情報がインターネット上に流れ、蓄積されているわけですから、活用次第で大きなビジネスチャンスをつかむことができる可能性がるのです。ビッグデータの活用をテーマに掲げている企業が多いのは、このあたりに理由があるわけです。
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