2012年9月25日火曜日

気になるニュース(09/24) : iOS6の地図で世界中のユーザが混乱 など


久しぶりに気になるニュースのまとめ。iOSの地図の問題があるのでiPhoneのアップデートをどうするか悩む今日この頃です。
 ・iOS6の地図で世界中のユーザが混乱
 ・Twitterで自分のツイートを全てダウンロード可能に
 ・中国共産党幹部の訪日中止、交流イベントも中止
 ・今度は台湾から尖閣諸島へ漁船団
 ・数億年のデータ保存が可能に


iPhone Maps / smjb

  iOS6の地図で世界中のユーザが混乱 ⇒ コンテンツの“見せ方”はユーザエクスペリエンスを左右する
このところ一番の話題になっているiOS6の地図。地図の表記がわかりにくかったり、表示されていて欲しいコンテンツ、例えばビルや駅などの建物の情報がなかったりして、世界中のユーザが混乱。標準搭載の地図アプリなので、他のアプリと連動して起動されるなど何かと利用する機会も多いですからね。ちなみに原因は、元になる地図データからの抽出方法(決して利用している地図ベンダーの地図が悪いわけではないのです)。十分に地図コンテンツを提供するためのエンジニアリングができてなかった、といったところでしょう。テクノロジーはあるのに、コンテンツの見せ方を誤ると、ユーザエクスペリエンス(ユーザが得る体験)の質が下がってしまう、という珍しい事例になってしまいました。ちなみにAppleがGoogleマップの元開発者を引き抜いてる、とのことです。


  Twitterで自分のツイートを全てダウンロード可能に ⇒ より高度なデータ利活用も可能に?課題はAPI利用制限
TwitterのCEOであるDick Costolo氏が「Online News Association Conference」にて、年内にTwitterの自分のツイートを全てダウンロードできるようにする、と述べました。これは、ユーザの同意が得られれば、当該ユーザのツイートを全て取得して、データ分析に利用することが可能になるということです。個々人のツイートには、個々人の特性が現れやすく、これに位置情報やタイムスタンプ、ユーザのプロフィール情報等の情報を絡めていくことで、より高度なデータ利活用が望めるわけです。マーケティングデータとして市場予測に利用するのはもちろん、ユーザの行動分析、ハザードマップ等の作成にも利用することができます。ただ、API利用制限がかけられているので、実際にはどこまで利用できるかは未知数ですが。


  中国共産党幹部の訪日中止、交流イベントも中止 ⇒ 長期視点でのアジア展開、短期視点でチャイナ・リスク・マネジメント
尖閣諸島の問題で緊張が高まる日中関係。中国共産党の幹部クラスの訪日が相次いで中止。中央政府だけでなく、地方各省の幹部クラスの日本派遣も事実上中止。日本から中国への人員の派遣も停滞。これは民間レベルにも大きく影響しています。東京・銀座の街はちょっと前まで中国人観光客が溢れていたのに徐々に現象、日中交流イベントも相次いで中止。中国人観光客や中国国内需要を当て込んだビジネスやは大きな痛手を受けているといったところです。長期的な視点で言えば東南アジアに振り替えていくことも考えられますが、直近の経済力で言えば中国市場にはまだまだ及びません。習近平氏に主席が交代することが見通されている来年3月の全人代あたりまで混乱は続くという予想もあり、対中ビジネスは苦戦を強いられそうです。長期的なアジア展開を見つつ、対中ビジネスのリスク・マネジメントを続ける、といったところが日本企業の落としどころになるのかもしれません。


  今度は台湾から尖閣諸島へ漁船団 ⇒ 東アジアターゲットの観光ビジネスは大丈夫か?
日本政府による尖閣諸島の国有化に反発し、台湾から漁船58隻が尖閣諸島に向けて出発。9月25日の午前6時ごろに尖閣諸島の周辺海域に到着する模様。中国に加えて、台湾とも尖閣諸島をめぐる摩擦が激しくなるようであれば、すでに韓国と竹島をめぐる問題もあることから、日本の東アジア外交は相当難しくなってしまいます。政治のレベルでの外交協力はもちろんですが、民間レベルでも交流が減ってしまう可能性があり、それは観光ビジネスには直撃してきます。特に日本の外国人観光客の大半は、韓国、中国、台湾からの観光客が締めていますので、政治は政治、民間は民間でうまく経済をまわしたいところ。とはいえ、全体に熱が下がらなければ次のアクションも撮りにくいといったところです。


  数億年のデータ保存が可能に ⇒ 再生技術のロストテクノロジー化の回避が必要
日立製作所は石英ガラスにフェムト秒パルスレーザーで記録を行うというデジタルデータ記録技術を開発しました。この技術により、データ保存が数億年単位で可能になります。再生は光学顕微鏡を利用。電子データは一見便利そうに見えますが、実は紙に比べて保存の耐用年数が非常に少ないことが問題視されていました。紙は千年以上前の記録でも残りますが、従来のハードディスクやCD-ROMのような磁気ディスクは、時間と共に劣化し寿命は30年程度といわれています。また、温度変化にも弱く、長期保存には向きません。しかしこの技術であれば、1000℃の高温にも耐えることができるとのこと。課題は再生技術がロストテクノロジーにならないように、どのように守っていくか、といったところでしょうか。再生技術が忘れられてしまえば、せっかく保存した媒体も未来の人にとってはその辺の石ころと変わらないものにしか見えなくなってしまう、などということに鳴るかもしれませんからね。