2012年9月28日金曜日

気になるニュース(09/27) セガサターンが名作「NIGHTS」をPSN/Xboxで配信 ⇒ ユーザが欲しいのは純粋に楽しいゲーム


セガは1996年にセガサターン向けの名作ゲームのPS3版、Xbox360版を10月5日より配信することを発表しました。

「NIGHTS」はファンが多いゲームでもありますが、PS2への移植の際の開発秘話が非常に有名。本来ならばプロジェクト自体を中止するレベルであったにも関わらず、プロフェッショナルとしての意地、誇りをかけて、“ほとんど目視だけ”で、複雑なアルゴリズムを解き明かし、グラフィックを構築し、ゲーム性・エンターテイメント性を再現したのです。そこまで人をとりこにする魅力あるゲーム。久しぶりにPS3の電源を入れてみようかと思ってしまいます。

この「Night」に限らず、“過去の名作ゲーム”が焼きなおされるケースが多い昨今。その背景にあるのは
 ・過去にプレイした大人
 ・まだプレイしたことがない若者・子ども
の双方をターゲットにできるということがマーケティング的な側面からの背景で語られています。しかしながら、同時にもう一つの背景も最近は見え隠れします。それは、“過去の名作ゲーム”に太刀打ちできるほどのゲーム・コンテンツを作れなくなっている、ということです。ゲームとして
 “楽しいものを作る”という視点
から、
 ”売れるもの、儲かるもの”を作るという視点
に移ってきている、といってもいいかも知れません。“売れる・儲かる”という観点ならば、当然ながらコスト効率を考えるため、過去のコンテンツを焼きなおしたほうが効果的です。そして見た目の派手さ、名前のインパクトなどにこだわり、一瞬の売上げ獲得を狙うことも十分にありえます。逆に新しいチャレンジはリスクが高くなるため、敬遠しがちになります。結果、純粋に“楽しさ”を追求できなくなっているのではないでしょうか。しかし真にユーザが欲しいのは「Night」が生まれたときのような、純粋に“楽しい”ゲームであることは今日も変わらないはずです。ゲーム作りは本質を見つめ、アプローチを修正することが必要なのかもしれません。

 関連URL) Nights 開発秘話