・日本国民全員が加入する国民年金
・サラリーマンが加入する厚生年金
に“独自の上乗せ”する仕組み。このうち、厚生年金の一部と独自の上乗せ部分を運用しています。この仕組み、景気がいいときは利回りもよく、年金の受給額を大きく出来る可能性もありますが、不景気が続けば利回りは小さくなり、元本割れも起こしてしまいます。今回は長引く景気低迷のために、利回りが悪化して財政的に厳しくなったために廃止する、ということになっています。
しかしながら、この厚生年金基金も例に漏れず、高度経済成長の流れの中で出来た仕組み。もともと不景気で利回りが小さくなること、元本割れすることは十分に想定されていません。高い利回りを前提にしているので、保養所など年金以外の部分にも基金のお金が使われています。単純に景気低迷、という言葉で片付けていいものかと疑問符がつきます。
また、厚生年金基金の制度的限界は氷山の一角と捉えたほうがいいのでしょう。他の年金制度についても同じことがおきないとは言えません。もはや年金は過去の遺産、根本的に見直すべき時期にあるのではないでしょうか。