ソフトバンクが米3位と5位の携帯電話会社を買収へ。イーアクセスの買収を発表したばかりのソフトバンクが更なる攻勢にでています。
ソフトバンクは2012年10月10日、米3位の携帯電話会社であえるスプリント・ネクステルの株式の2/3を年度内に取得、買収する方針を示しています。10月11日の終値時点で、スプリントの時価総額は150億ドル(1兆2000億円)、ソフトバンクが3兆円超となっており、実現すれば超大型のM&Aとなります。さらにスプリント経由で米5位のメトロPCSコミュニケーションズの買収の可能性もあがっています。
携帯電話契約者数で見ていくと、
・ソフトバンクモバイル 3010万件
・イーアクセス 410万件
・スプリント・ネクステル 5600万件
・メトロPCS 930万件
となり、仮に全ての買収が成功した場合、ウィルコムの契約数500万件も含めれば契約数が1億件を越えることになります。ちなみにドコモは6000万件、KDDIは3500万件であり、米1位のAT&Tが1億500万なので、世界有数の企業に躍り出るわけです。
また当然といえば当然ですが、ソフトバンクの攻勢はモバイルを軸に周辺にも広がっています。目立ったところで言えば、ペイパルとの事業提携と子会社設立。モバイル決済の環境を揃えることで、通信だけでなくお金の流れもつかんでいこうというところ。また、CCCの子会社と提携してスマートテレビ市場にも参入。もはや携帯電話だけをみた戦略をしていないことが見て取れます。O2Oサービス全般を根っこから押さえに行っている感があります。iPhoneは重要な商品であり、フラッグシップ的な位置づけであることは変わりないのでしょうが、あくまでもソフトバンクにとってそれは戦略の1つのオプションに過ぎないのかもしれません。