2012年5月13日日曜日

大きな変化を迎えるゲーム業界⑬ ⇒ これからの課題はリアルとリンクするゲーム作り


ゲーム業界はハードを中心とした展開は限界を向かえ、ソーシャル・ゲームのバブルは崩壊しかけています。そこに現れたO2Oなどの新しいトレンド。このトレンドをつかみ、ゲームが経済モデルの一端を担うためにはどういったアプローチが必要なのでしょうか。、

noriqnub

  これまでのゲームの問題点 ⇒ ゲームにだけ完結したモデル
任天堂をはじめとするハードを提供して、ソフトを販売していく従来型のビジネスモデルは限界を迎えました。ソーシャル・ゲームも大きな収益を上げていますが、コンプガチャの問題をきっかけにバブルがはじける可能性も高まっています。

これらに共通する問題点は、ゲーム業界だけで完結するビジネスモデル、経済モデルになっていること。ゲームのプラットフォームを作り、ソフトをつくり、ユーザに販売または課金する、という基本構造は従来型もソーシャル・ゲームも変わりません。ソーシャル・ゲームに限って言えばSNS的な要素も絡んできますが、ゲームの付加的な要素といった域を出ておらず、経済的な流れに変わりはないのです。

ゲーム業界で完結する、ということは、違う言い方をすれば他の業界や社会活動と直接的にリンクしない、ともいえます。もちろん、景気の良し悪しで売上げは変わるでしょうし、ITの発展によって新しいタイプのゲームも登場してきます。しかしそれはあくまでも間接的な要素。直接的に深くリンクするような業界はほとんど見当たりません。つまり、ゲームは社会活動において必然のサービスではない、という状況だったのです。


  これからのゲームの形 ⇒ リアルな世界を結ぶゲーム
しかしながら、ゲームセンターのコミュニティ利用、O2Oによるサービスモデル作り、コミュニケーションツールとしてのゲーム利用といったトレンドを考えると、ゲームには新しい可能性が感じられます。単純にゲームの世界だけで完結する以上のストーリーを作ることが可能なのです。

ゲームをきっかけにコミュニケーションを生み出し、コミュニティを形成することができれば、地域活性の礎になるかもしれません。O2O型のサービスは、Webの世界でのゲームをリアルな世界に紐付け、例えば店舗への誘導施策として利用すことも可能です。そしてこの要素は断片的に閉じた形ではなく、社会の中で一連したストーリーを形成することも可能です。現実世界での社会活動に、ゲームの要素を利用できる可能性が高まっているのです。