2012年6月6日水曜日

modcrew、ナノテクノロジーで防水iPhoneを実現 ⇒ デバイスとビッグデータの可能性は水中にも

スマートフォンやタブレットを使っていて、一番怖いことは水にぬれること。防水タイプも出ていますが、iPhoneなどの人気機種はやはり水に弱い。しかし、そんな不安ももうすぐなくなってしまうかもしれません。


  modcrewの防水加工サービス ⇒ ナノテクノロジーで水に強いスマートフォンに
modecrewが発表したのは、スマートフォンやタブレットなどのポータブルデバイス用の防水加工技術。とはいっても、スマートフォンの表面を何かしらのカバーで覆うわけではありません。ナノテクノロジーを使い、デバイスの内部をナノレベルの撥水性皮膜で覆ってしまうというもの。見た目は今までと変わらず、防水機能を追加することができるのです。

そもそもスマートフォンなどのデバイスがなぜ水に弱いかというと、水に触れた際に通電すると電気系統に不良な流れが発生してしまうため。なので、通電していない状態で水にぬれても、完全に乾燥させれば復活することはあります。しかしながら、基本的に電気系統が水にぬれたらアウト。逆に言えば電気系統以外(デバイスのボディなど)が水にぬれる分には論理的に問題はありません。そこで電気系統自体を直接覆ってしまうことで、自らスマートフォンを守ろうというのがこの技術です。

サービスの提供は2012年の秋から。対応機種は、iPhone、iPod Nano、iPad、GALAXY Note、GALAXYなど。価格は今後発表予定。サービス利用に当たってはデバイスを一度modecrewに防水加工のために預ける必要があるようです。店頭で処理できるレベルではないですので。


  防水で変わるサービス ⇒ デバイスとビッグデータの可能性は水中にも
スマートフォンなどのデバイスが防水加工されることで、どのような影響があると考えられるでしょうか。まず、デバイスを使う際の水に対するリスクを考えなくてすむようになります。つまり、海・川・プールなどでの水際、キッチンなど水がかかる場所、高湿度の場所、そして人が汗をかきながら作業する環境でも問題なくデバイスを利用することができるわけです。

また、スマートフォンなど一般ユーザが利用するデバイスだけでなく、センサーなどM2Mで使用されるデバイスに防水加工を行えばさらに可能性は広がります。既存のセンサーをそのまま利用できるため、新たな製品開発は必要とせず、コストも低い水準で抑えられます。そしてセンサーを水のリスクがある場所にも設置することができます。つまり、センサーを使って取得できるデータ量・種類を増やすことができるようになるのです。データ量が増えれば、あとはビッグデータとして分析し、サービスに転換することができるわけです。

例えばこれから産みのシーズン。海の安全を守るライフガードの仕事にも役立てるかもしれません。センサーを使い、遊泳エリアから出るような人がいればライフセーバーの手元の端末に警告を表示。その表示を受けてライフセーバーが救護活動へ、といったことができるかもしれません。さんご礁などの海の中の環境を監視する仕組みとしてもセンサーを利用できるかもしれません。ダイバーの端末と連携させて情報を表示させるサービスもできるかもしれません。デバイス、そしてビッグデータの可能性は水の中への広がるわけです。


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