防災訓練 / yto
東日本大震災からの教訓 ⇒ 通話よりもつながりやすいインターネット
東日本大震災の当日、多くの方は電話をかけようとしてもつながらない、ということを経験したのではないでしょうか。しかし、当時TwitterやFacebookなどのSNSではコミュニケーションが取れていました。比較的メールも接続できました。SNSからの情報を頼りに長い距離を歩いて帰った方も少なくないのではないでしょうか。
では、なぜSNSやメールは震災当日、音声通話よりもつながりやすかったのでしょうか。それは通信形式が異なるからです。通常の音声通話は、通話しているユーザが回線を占有してしまいます。回線を占有するためデータ通信は安定するのですが、1度に通話できるユーザの数は限られるためつながりにくくなるのです。これに対し、SNSやメールはパケット通信という形式で通信をします。情報をパケットという塊にして、回線をみんなで共有して通信をする仕組みとなっています。多少通信の遅延は発生しますが、効率的に通信を利用できるというわけです。なお、IP電話はこのパケット通信を利用した電話でり、“多少の通信の遅延”のせいで音声がプツっと切れたりするわけです。
Facebookは“災害用伝言板”サービスをスタート
こうした教訓をうけて、世界最大のSNSであるFacebookは“災害用伝言板”のサービスをスタートしました。このサービスは大災害発生時・該当地域のユーザを対象にしたもので
・自分の無事を伝える
・友達の無事を確認する
・友達の無事を伝える
ということができます。実名で、プロフィール情報もしっかり登録しているユーザの多いFacebookであれば、安否確認としての信頼性も当然高くなります。なお、2/28~29に日本国内でテストが可能となっています。
NTTドコモも音声伝言+Goolgeのパーソンファインダー
NTTドコモは3月より「災害用音声お届けサービス」を開始します。こちらは震度6以上の地震などが発生した際のサービス。専用ソフトから音声を吹き込み、相手の電話番号を入力すると伝言を送ることができるというものです。
NTTドコモプレスリリースより
このサービスに加えて、Goolgleの安否確認サービスであるパーソンファインダーとも連携します。震災当時はこのパーソンファインダーにはユーザ個人からの投稿情報に加え、警察庁や新聞社からも情報提供があり、非常に役立っていたことは記憶に新しいところです。
最後に
震災からまもなく1年。その記憶を風化させることなく、今一度教訓をふまえてこうしたツールの利用方法を確認しておきたいと思います。使わなくてすめば、それに越したことはないのですが。
関連URL)
Facebook災害用伝言板
NTTドコモプレスリリース