では、これから先の2017年までの5年間を予測する上での骨子、大きな道筋は何をたよりに考えればいいでしょうか。そのキーワードは何でしょうか。すでにマーケットにはいくつかの言葉が並んでいます。例えば
・携帯電話に代表される「スマート(最適化)」
・電力や資源の問題で注目される「サスティナビリティ(持続可能性)」
・3.11をきっかけにクローズアップされてきた「レジリエント(回復力)」
といったものがあげられます。ほかにもFacebookに代表される「ソーシャル」、著しく普及している「クラウド」というものもあげられます。少し観点を変えれば、問題が後を絶たない「社会保障制度」、欧州危機で問題が表面化した「金融システム」、世界的な人口増加による「水・食料の問題」、対照的に日本国内では今後大きく社会に影響するであろう「少子・高齢化」、そしてもちろん3.11からの「復興」といったものもあげられます。キーワードをあげたら切りがありません。あまりにも多くの情報が入り乱れているのです。
ここで一歩引いて見てみましょう。すると、私たちは今“膨大な情報に取り囲まれている”という状況が見えてきます。誰もがインターネットから気軽に情報を得て、携帯電話で自由に連絡を取り、SNSで情報発信を行っているのです。現在、情報は
・かつてとは比べ物にならない「速さ」で処理され、伝わり、
・人類史上最も多い「量」で発生し、蓄積され
・世界のインターネットユーザ20億人分の「多様性」を生み出し、
・一見しただけでは到底わからない「複雑性」をもって
私たちの周りに存在するようになっているのです。そして、先ほどあげたいくつかのキーワードもこの“膨大な情報”を無視できない環境にあります。それがすべての問題に直結する訳ではありませんが、この“膨大な情報”に対峙することは未来に進むために必然となっています。つまり、 5年後2017年の未来を占うために、私たちが最も重視すべきキーワードの一つはこの“膨大な情報”=”ビッグデータ“なのです。
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