2012年3月16日金曜日

リスクへの対応力は自助・公助・共助 ⇒ 社会システムとしてそもそも必要

東日本大震災がきっかけに「絆」というものが大きく見直されています。“助け合い”が災害時にとても重要であることが再認識されました。しかし“助け合い”は災害時だけでなく、社会システム全般においても必要な概念なのです。

IMG_2039 / yoshimov



  災害時の助け合い ⇒ 自助・公助・共助
災害発生時には助け合いが必要不可欠です。これには大きく以下の3つがあります。
・自助
 まずは自分や家族の身の安全を確保。
 自分自身が安全な場所に居なければ誰も助けられません。
 もちろん、自分ひとりでは限界があるので、公助・共助が必要になります。

・公助
 次に公共機関などによる助けを待ちます。
 自分ひとりでは対処できない状況では大きな力になります。
 しかしながら、公共機関にも限界があります。

・共助
 公共機関で手が行き届かない部分では、相互の助け合いを行います。
 隣人同士、地域のコミュニティなどでの助け合いです。

この3つの助けによって、災害を乗り越えることができるのです。


  災害時だけでない自助・公助・共助 ⇒ 社会システムとしても必要な考え方
自助・公助・共助は災害時の対応ということが念頭に置かれていますが、そもそもの社会システムにも十分に取り入れられる考え方です。例えば、高齢者介護。高齢者自身が自分や家族の身の回りのことを行う自助、そして公的なサービス=公助を得て生活をし、足らない部分については共助で補っていくことができます。他にも育児・教育についても採用することができます。少し観点を変えれば、地域の治安維持や経済活性化などにも役立つものです。

社会システムに自助・公助・共助があれば、災害時にはより大きな力を発揮することができます。日常的に“助け合う”ことが定着化していれば、災害発生時にすぐに頼ることができます。少なくとも、“頼る”ということの心理的なハードルを下げ、孤立することによる事態悪化を避けることができます。

こうした点を踏まえると、自助・公助・共助は社会の問題解決へのアプローチとして位置づけられるのかもしれません。特に地域社会ではとても重要な発想といえそうです。