2012年4月26日木曜日

クラウドストレージを無料で使う4つのテクニック ⇒ 大事なのは“何のためにどう使うか”


サービスを提供している企業にとっては、いかに追加容量を買ってもらってクラウドストレージで収益をあげるか、が課題になります。逆にユーザ視点で考えれば、いかに追加容量を買わずしてクラウドストレージを使うか、が重要なトピックになってきます。そこで、無料でクラウドストレージを使うためのテクニックを整理してみたいと思います。

Magnus Jonasson

  ①あわせ技で19GBを無料利用
まず、クラウドストレージを使っていくに当たり、なるべき容量は大きく確保したいところ。そのための答えは簡単で、特定のサービスだけを使うのではなく、複数のサービスを一緒に使えばいいだけです。単純に考えてもGoogle Drive+SkyDrive+DropBox+iCloudで19GBの容量を無料で確保することができます。

また、クラウドサービスが行うキャンペーンに参加すれば、無料容量が増えることがあります。DropBoxの紹介キャンペーンなどが該当します。このキャンペーンに地道に参加していくというのも一つの策ではあります。


  ②クラウドストレージごとに利用目的を明確に
ただし、ここで注意点が必要です。複数のサービスを同時に使うと、どのファイルがどこにあるかがわからなくなってしまう、ということです。これは、サービスごとに利用する目的を明確にすることで解決できます。

例えば、
 ・Google Drive : 仕事用
 ・Microsoft SkyDrive : プライベート用(写真などの大きい容量のファイル)
 ・Dropbox  : プライベート用(文書ファイルなど小さい容量のファイル)
 ・Apple iClud : iPhoneとの同期用
といった具合に整理しておきます。


  ③ソーシャル・メディアも併用
クラウドストレージを使い分けたとしても、写真や動画を大量にアップロードすればすぐに容量はいっぱいになります。しかし、こうした写真・動画はソーシャル・メディアで管理することもできます。例えば写真はPintrestやFacebookに投稿し、動画はYouTubeにアップすれば、クラウドストレージに保存することとさほど変わりません。他の人に見せたくなければ、非公開設定にすれば済むわけですから。


  ④クラウドで利用しないファイルはローカルへ
クラウドストレージを目的別に整理し、ソーシャル・メディアを利用しても、容量が足らなくなってしまうことは十分に考えられます。そうなった場合は、クラウド環境で利用しないファイルを整理することが必要になります。クラウドストレージの断捨離です。

具体的には以下のようなファイルが対象となるでしょう。
・単純に使ってないファイル(3ヶ月以上アクセスしていないファイル)
 ⇒ そもそも見る可能性がほとんどないため、クラウド上に保存しておく意味が薄い

・音楽ファイルなどモバイル端末でしか利用しないファイル
 ⇒ モバイル端末に入っていればいいため、クラウド環境にある必要性が低い

・バックアップファイル
 ⇒ バックアップなのでクラウド上で持っている必然性はない


  まとめ:無料に使うことよりも、賢く使うことが大事
クラウドストレージは、提供サイドからすればフリーミアム型のビジネスモデルです。最初は無料で使っていて利用頻度をあげ、追加容量が欲しいというユーザ心理を付いて有料サービスを提供してくるわけです。しかしながら、工夫次第では無料で使っていくこともできます。

しかし、将来的にはこうした努力もあまり必要なくなるかもしれません。なぜなら、クラウドストレージの価格はさらに下がっていくでしょうし、データ分析などのサービスがでくれば必ずしも追加容量部分で課金する必要が提供側にもなくなってくるからです。また、シンクライアント化が進むことで、例えばPCやスマートフォンの購入価格に最初からクラウドストレージ代が含まれるようになるかもしれません。

結局は有料・無料という価格の面だけで語るのではなく、何のためにどう使うか、ということを明確にして、賢く使うことは必要なのです。