地域活性の活動はその地域にいないことには参加できない、ともし考えているのであれば、それは思い込みでしかないようです。地域活性の取り組みには、当然その地域にいる人たちが中心ですが、地域の外にいるからこそできることもあるのです。
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「ふるさと納税」制度の利用 ⇒ 寄付で金銭的な支援を、しかも税金控除に
「ふるさと納税」とは、寄付先の地方自治体とその使い道を選んで行う寄付金の制度です。しかもこの寄付金の一定額は、住民税や所得税から控除されます。つまり、自分で納税先の地方自治体を選べる制度となっているのです。
このふるさと納税、流れは以下の通りです。
・任意の地方自治体に寄付
・地方自治体より領収書をもらう
・税務署で確定申告
・所得税が寄付金に応じて還付される
・確定申告の内容に基づいて翌年の現住所の住民税が決定(住民税から寄付金に応じて控除)
なお、具体的な寄付先については、各地方自治体のホームページを確認するか、窓口に問い合わせして確認します。寄付方法もクレジットカードや銀行振込など、自治体によって異なるため確認が必要です。
少々手間はありますが、地域活性の原資の一つである税金という側面から、自分で使い道を選んで納得した上で、地域活性に貢献することができます。自分の出身地や気に入った地方の町を支援したいと思っていても、なかなか具体的なアクションが見つからなかった方は、まずはふるさと納税から始めてみるのもいいかもしれません。
「リビラビ!」という考え方 ⇒ 地方出身・都会在住だからできること
「リビラビ!」とは、Living in TOKYO, Loving JIMOTOな人びと=都市部に住みながら地方へ活動の場を広げる人々のことを指します。そして「リビラビ!」のサイトでは、こういった人びとは、
・地方と都市部の関係性に新しい活力を与える救世主
・地方と都市部を結ぶ新しいライフスタイルの先駆者
・遠く離れても地元を愛し続ける溺愛者
となる可能性があり、地域活性を地域の外から支援する重要な存在になると考え、その活動を紹介しています。特に地域の外にいるからこそ見える魅力があります。例えばなんら観光資源がないと思っていた地域。しかしながら、その地域の何気ない生活・風景は、都会に住んでみるととても懐かしく温かく魅力的であり、全く違う体験ができる特別な場所に感じることもできます。そうした気づきかがあるからこそできる活動を、この「リビラビ!」では紹介しているのです。
地域活性に向けた活動の紹介だけでは、確かに直接的な支援にはすぐにつながりません。しかし、活動に対する支援を受けたり、一緒に活動する仲間を得るためには、活動内容をより多くの人に知って貰う必要があります。また、何か地域活性のための活動を行おうと思っていても具体的なアイディアや計画がないのであれば、参考事例が必要となります。したがって、この「リビラビ!」のサイトは、地域活性に向けた歩みを始めるための情報発信を支援しているサイトともいえるのです。
物理的な見方だけではないコミュニティのあり方 ⇒ つながりが地域活性をカタチにする
「ふるさと納税」も「リビラビ!」も一つの特徴があります。それは、支援活動を行う人たちと受ける地域が物理的に離れていること。しかし、確実に支援のカタチが出来上がっています。そして、地域を中心とした関係性=コミュニティが作られていることも特徴的です。それはあたかもSNS上で共通のテーマの下に集まってきた人たちが、Off会をしたり、バーチャルチームで何かを作ったりすることに似ています。つまり、地域活性を行う場合は物理的な側面だけで考えたコミュニティではなく、ソーシャル的な発想でつながるコミュニティも有効、ということなのではないでしょか。むしろ、地域活性にはNPOが必要だとか、地元にいなければいけないといった固定概念を切り崩し、カタチに囚われず“地域活性”という目的に向かってあらゆる手段を講じることが必要、ということを表しているのかもしれません。
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