2012年4月9日月曜日

ソーシャルメディアのコミュニケーションの実態は? ⇒ プライベートでもパブリックでもない、異業種交流会的なつながりかも?


ソーシャルメディアが普及している昨今、実際にソーシャルメディア上ではどのようなコミュニケーションがとられているのでしょうか。

ソーシャルメディアサミット2012 / norio.nakayama


  TwitterやFacebookの認知度は向上 ⇒ 実際の利用率には偏り
ソーシャルメディア白書2012によると、Twitterの認知率は96.4%、Facebookは87.4%と軒並み高い数字。ソーシャルメディア自体の認知は広く得られているようです。しかし、その利用率はTwitterで28.8%、Facebookで16.6%と低い水準にとどまっています。現実にはソーシャルメディアは“知っているけれど使っていない”という人が多いようです。ちなみに利用率で高いのはYouTube(66.7%)、Wikipedia(63.3%)、Yahoo!知恵袋(53.5%)。ユーザ登録が必要ないソーシャルメディアのサービス程利用率は高いようです。


  現実的なコミュニケーションはメールと電話 ⇒ ソーシャルメディアは部分的に
では、実際の友達同士のコミュニケーションはどうやっておこなっているのでしょうか。インターネットコムとgooリサーチが行った「親しい友人への連絡手段」の調査によると、一番多い手段はメールで85.6%。次いで電話の76%。その次は意外なことに手紙の15%となっていました。ソーシャルメディアはというと、mixが14.6%、TwitterとFacebookがそれぞれ11.1%となっています。



  プライベートでもパブリックでもない、ソーシャルメディアでのコミュニケーションのカタチ ⇒ ちょっと異業種交流会的?
ソーシャルメディア自体の認知度は上がっていることは確か。しかしながら、誰もが利用しているわけではないのが実態。また、ソーシャルメディアが出てきたといって、電話やメールが廃れていっているということもないようです。

ここで少し考察をすると、本当にプライベートなコミュニケーションは、メールや電話で行っているのだと考えられます。わざわざソーシャルメディアに情報をさらす必要もありませんし、直接必要な相手とコミュニケーションできるわけですから。また、パブリックに公的な立場で(一人の社会人として)情報を発信する場合を想定した場合、やはり会社などの組織を通じて行うことがスタンダードです。個人のアカウントでソーシャルメディアを通じて情報発信を行う必要はやはりありません。

となると、ソーシャルメディアを通じたコミュニケーションとはいったいどのようなものなのでしょうか。それはもしかしたらプライベートでもなく、パブリックでもないコミュニケーションなのかもしれません。個人情報を特定されないレベルで情報発信しながらも、組織としてのアイデンティティを利用するわけでもない。プライベートでもパブリックでもない人格で行うコミュニケーション。そういってしまうと難しいですが、異業種交流会や懇親会のようなイメージのコミュニケーションなのでしょう。うわべでつくろいながら、仲良く慣れそうな人と仲良くなるきっかけを探すコミュニケーションをしているのかもしれません。