2012年4月9日月曜日

行政に頼っているだけじゃ社会問題は解決しない ⇒ ソーシャルの力で閉塞感を打ち破るマッチングとマイクロファンドに注目


日本の政治はあいも変わらず三流のまま。地域活性も中途半端に箱物を作って赤字を垂れ流し。そんなことでは一向に何も好転しません。行政に頼るだけではなく、民間の力がこれからの社会には必要なのです。

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  地域を変えるプラットフォーム「Cuase.it」 ⇒ 地域活性は自分たちの手で
アメリカのインディアナポリスで誕生した、新しいプラットフォーム「Cause.it」。これは
 ・よりよい社会作りに貢献したい人たち
 ・NPOやチャリティ団体
 ・地元のお店
の3社を結びつけて、地域活性につなげていこうという新しいプログラム。行政ではなく、民間レベルで相互に支えあってメリットを享受して地域活性を行っていくのです。

まず、社会作りに貢献したいい人たちにとってCause.itは行動のきっかけになります。スマートフォンアプリを通じて特定の活動に参加すればポイントを貰え、一定ポイントを獲得すると地元商店でのお得なサービスを請けられるクーポンがもらえるのです。NPOやチャリティ団体にとっては自分たちの活動をPRする場として利用ができ、地元商店にとっては顧客を呼び込む広告として利用ができます。三者三様にメリットがあるかたちで地域を盛り上げていけるのです。



  マイクロファンドで資金調達 ⇒ 地域を支える新しいお金の流れ
地域活性を進めていくには経済活動が必要不可欠です。スマートシティにしても、何にしても、結局は経済の持続性が成り立たなければ、地域活性の実現は難しいですし、地域活性の効果があったとはいえません。では、どうやって経済活動を生んでいくか、そのためには資金が必要です。今まではこうした資金を行政、つまり税金に頼ってきました。しかし、税金は予算組みもあり、どのように使われるのか税金を納める側には選択権はありません。ましてや、社会的には必要とされていても、そこに資金が投入されないケースも少なくない。そこで注目されているのがマイクロファンドです。

例えば、アメリカの「Lucky Ant」は地域の小規模ビジネスや商店を支援するためのマイクロファンド。資金の利用目的を商店などが投稿し、審査を経て、ウェブサイトから資金を募るという仕組み。一般のユーザは自分が応援したい活動に小額でも資金提供をしていけるようになっています。例えば、地元で評判だったレストランがつぶれそうだから、そのレストランの再生プランに1000円だけでも投資する、なんてことができるのです。もちろん、その地域に住んでいなくても、遠く離れた場所からでも投資という形で支援ができるのです。


日本でも「READYFOR?」を通じてマイクロファンドの活動が行われています。地元情報を発信するフリーペーパーの発刊(188,500円)、ミャンマーで病に苦しむ少女を救うための渡航費支援(3,265,500円)、東日本大震災の被災地に笑顔を届けるための落語ボランティアツアー(511,000円)などが「READYFOR?」を通じて資金を集めて活動を行っています。


  まとめ:社会の問題解決はソーシャルの力で
これまで社会の問題解決は自治体・行政の仕事でした。しかし、一向に課題解決に結びつかず、自治体・行政に対する不信感・不満が募っています。とはいえ、自分の手で何かしようと思ってもどうしたらいいかわからない。閉塞感は膨らむばかり。

そこに登場した「Cuase.it」のような地域活性に向けた民間のマッチングの仕組みや、「Lucky Ant」や「READYFOR?」のようなマイクロファンド。これらの仕組みはSNSを発展させたソーシャルの力を活用しているものであり、新しい社会問題解決の流れを作っています。すでにソーシャルの力は“アラブの春”や”Occupied Wall Street”などの活動を世界的にも起こしています。ならば地域やコミュニティといった小さな単位であれば、より多くの変革を生み出し、私たちが抱えている閉塞感を打ち破る手段となる可能性はあるのではないでしょうか。なんとかしたければ自分が動く一人ひとりができることをやる、それをつなげていく。そんなことが今の社会問題解決には求められているのかもしれません。



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