Instagram / ilamont.com
Instagramとは ⇒ 写真中心でコミュニケーションするSNSアプリ
InstagramはiPhoneやAndroidスマートフォンで利用できる、写真中心でのコミュニケーションを行うSNS。写真だけでコミュニケーションができるので、言葉の壁も関係なく世界中の人たちとつながることができる、ということで話題になっています。Twitterの写真共有バージョンといって言いかもしません。すでに世界のユーザ数は700万人を超えています。
Instagramの特徴としては
・写真の加工
・写真についてコメントや位置情報などのタグ付け
・タイムラインの形式で他のユーザと共有
・Facebook以外にもTwitterやMixiなどのSNSと連携
・人気の写真も確認
といったことがスマートフォンのアプリでできることが特徴です。ちなみにPCからは閲覧のみが可能です。
FacebookのInstagram買収の意義 ⇒ Pintrestへの対抗力に
FacebookがInstagramの買収を行った背景にはPintrestの存在があるのでしょう。Pintrestは写真共有を前提にしたSNS。ヴィジュアル的な面白さが請けて、徐々にユーザがFacebookからPintrestに移っているとも言われています。この状況に対抗するために、Instagramというすでに普及しているSNSアプリを買収して、Facebookのサービスの競争力を強化することを狙っているようです。
とはいえ、Facebookの機能に完全に統合するための買収というよりは、Facebookの機能補完が目的のようです。Instagramの買収に当たってのFacebook発表では、全てのInstagramの機能をFacebookに統合するつもりはなく相互に補完していくために独立して開発・成長させる、としています。このため、InstagaramからFacebook以外のSNSの連携も残す方針ですし、ユーザもFacebookと連携させずに単独でInstagramを利用することもできます。おそらくは、シンプルにユーザが利用できるサービスとしてInstagramを提供することで、ライトユーザをしっかりと握っておきたい、という意図があるのでしょう。
Facebookの買収戦略は? ⇒ 機能補完でヘビーユーザとライトユーザを囲い込み?
今回のInstagramの買収はそれだけをみれば、Pintrestへの対抗策という色合いが目立ちます。しかし、Facebookの機能補完を行っている点に注目すると、今後のFacebookの動きが予見できそうです。なぜなら、Facebookは汎用的に利用できるSNSとなっているため、ある意味なんにでも使えますが、ある程度深く使っていくと機能が足りなくなってきます。また、あまりPCに強くない人が使うにはややとっつきにくいところもあります。この状況を打開していくための施策を今後打ってくることになるでしょう。
具体的なアプローチは2つ。まず、より深く利用するヘビーユーザを満足させるアプローチがあります。これはおそらくOpen Graphで連携するアプリなどが該当していくでしょう。もうひとつはよりお手軽に利用したいというライトユーザへのハードルを下げることが必要となります。その一つの施策に今回のInstagramの買収があるのでしょう。
FacebookがIPOを行うことも踏まえて考えれば、今後こうしたヘビーユーザおよびライトユーザを囲い込みのためにアプリやサービスを買収して機能補完していくことは十分に考えられるのではないでしょうか。