2012年5月24日木曜日

ソーシャル・メディアへのアクセス、50%超はモバイル ⇒ モバイルがデジタルデバイドを越えていく


全世界的に利用者を増やし続けているソーシャル・メディア。このソーシャル・メディアとモバイルは気っても切り離せない関係になっているようです。

quinn.anya

  ソーシャル・メディア・ユーザは全世界10億人 ⇒ 半数はモバイルから利用
ITUが2012年3月に発表した「Trends In Telecommunication Reform」によると、世界のソーシャル・メディアの利用者数は10億人を突破したことが明らかになりました。このうち最大のユーザ数を誇るのはFacebookで約9億人。TwtterやLinkedInなどが続く形。統計上は重複するユーザを省いて、利用者数を計算しているようです。

ここで注目なのが、モバイルによるアクセスが増えてきていること。しかもスマートフォンによる高速通信のアクセスではなく、フューチャーフォンによるアクセスが非常に多いこと。この背景には、途上国の存在があります。途上国では社会インフラ整備が必要なわけですが、固定回線の場合だと回線工事がかなり高コストになります。このため、通信環境を整備するのであれば、アンテナを設置するだけで済むモバイル環境のほうが合理的です。結果、途上国ではモバイルの普及が進んでいます。しかしながらスマートフォンが利用できるモバイル・ブロードバンドの環境は、回線利用料もデバイスも効果となり、低所得者には手が出ません。結果、経済的に利用できるフィーチャーフォンが主役となり、そのフィーチャーフォンがソーシャル・メディアにアクセスする主要デバイスとなっているわけです。


  お母さんの主要デバイスもモバイル ⇒ ソーシャル・メディアの利用拡大へ
ニールセンが2012年5月の母の日に際して、米国内のお母さんを対象に調査を行いました。そのレポートによると、スマートフォンの所有率は50.4%。そしてFacebookは75%が利用しており、Pintrestへも1/3以上が毎月アクセス。また、米国内のブロガーの3人に1人はお母さんであり、ECサイトの利用率も他の層と比べて洋服で35%、おもちゃで50%、音楽で29%、電子書籍で23%も高くなっています。女性しかもお母さんはデジタルから縁遠い、という認識があったのであれば、それは大きな間違いであったと認めざるを得ません。

ここでも注目なのがソーシャル・メディアのモバイルの利用状況。今回の調査で、お母さんたちの半分以上がモバイルからソーシャル・メディアを利用しているのです。スマートフォンの所有率も高いことから、いつでも、どこでも利用できるモバイル端末は、お母さんたちの必須アイテムとなっているようです。そしてそのモバイル環境があるからこそ、ソーシャル・メディアの利用率が高くなっているともいえるのではないでしょうか。


  まとめ:モバイルはデジタルデバイドを越える
世界的に見ると、途上国も先進国も関係なく、モバイルが主要デバイスとなってきていることは間違いありません。その理由としては
 ・通信環境の制限が少ない(とくにインフラ敷設)
 ・いつでも、どこでも利用できる
といったことがあげられるでしょう。また、PCに比べてシンプルな操作で利用できることから、ITリテラシーの問題も軽減してくれます。つまり、デジタルデバイドを軽減してくれるわkです。

さらにパーソナル化が進むことで、利用機会も増えます。結果としてソーシャル・メディアのアクセスも増やし、そこから生まれる活動も活発にしていくわけです。モバイルとソーシャル・メディア、この関係性は今後より密接なものになっていくのでしょう。