2012年5月8日火曜日

大きな変化を迎えるゲーム業界③ ⇒ チャンスに恵まれるスマートフォン市場

ハードの進化は既存のゲーム業界のプレイヤーに、現在はネガティブな意味で影響を与えています。それと同じように大きな影響を与えているのがスマートフォンです。

MJ/TR (´・ω・)

  汎用性の高いスマートフォン ⇒ ゲーム業界への参入間口に
iPhoneにしろ、Androidにしろ、スマートフォンの特徴のひとつにその汎用性の高さがあります。アプリストアをみても、個人の趣味で利用するアプリから、ビジネスで利用するものまで幅広く用意されており、アプリの総数は2012年3月時点で100万を越えていますが、これらのアプリが同じ基盤で開発可能となっています。もちろん、ゲームについても同様。すなわち、アプリ開発ができる人たちであれば、だれでもゲーム提供者になり得る、という環境が出来上がっているのです。

また、開発コストをみてもゲーム専用のハード機に対応したソフトを作るよりもはるかに低く抑えることができます。極端な場合、個人が趣味の時間でゲームを作ってしまえるほどです。環境の面でも、コストの面でも、スマートフォンはゲーム開発のハードルを大幅に引き下げることになっています。それはすなわち、より多くのマーケット・プレイヤー(開発者など)をゲーム業界に呼び込む間口を開いている、ということになります。


  ユーザの裾野も広いスマートフォン ⇒ ゲーム提供機会の拡大へ
スマートフォンは当然ながら、ゲーム専用のハードではありません。基本的には電話であり、通信端末です。当然、ユーザはゲームを目的に所有しているわけではなく、インターネットをしたり、メールをしたり、電話をかけたりすることが目的になります。つまり、ゲームのハード機よりも利用しているユーザの裾野は広くなっている=ゲームソフトの提供機会が多く存在する、ということを意味します。

この結果、以下の3種類のユーザにリーチすることが可能になってきます。
 ・ゲームをやっているユーザ
 ・昔ゲームをやっていたユーザ
 ・ゲームをやっていなかったユーザ
例えば、全くゲームに興味のなかったユーザでも、友人の進めなどのふとしたきっかけでゲームアプリをダウンロードしてプレイする、といった可能性が十分に考えられるのです。なお、ここで「ゲームは子どもがするもの」という概念は捨てたほうが無難です。なぜなら、単純に考えてもファミリーコンピュータが登場したのが1983年であり、ゲームに親しんだ世代は立派に大人になっているからです。また、DSが登場したことで、大人のゲームユーザも拡大しています。少子高齢化、という事象も考えれば、ゲームのメインユーザは大人だと考えてもいいかもしれません。