2012年5月22日火曜日

ハンガー、IDチェック、エネルギー管理、続々登場のFacebookの新しい使い方 ⇒ ソーシャルビジネスはO2Oビジネスへ


IPOしたFacebook、いまいち初日の株価は伸び悩んだとはいえ、世間の注目度はまだまだ高いことは事実。ソーシャルの力はいろいろなところで新しい使い方を生み出しています。

Kevin Krejci

  Facebook連動ハンガー ⇒ 「いいね」の数で人気商品がわかる
ブラジルのアパレルメーカーC&Aは、お店のハンガーがFacebookと連動するサービスを行っています。ECサイトなどを通じて商品に対して押された「いいね」の数を、ハンガーにつけられたデジタル表示の部分に反映するというもの。リアルな店舗でのショッピングで、Facebook上での人気具合が反映される事例となっています。買うかどうか迷ったときに、ちょっとした判断基準として役立ちそうです。しかし、それ以上に今のタイミングでハンガーとFacebookの連動という試みを行うことは、企業ブランディングという意味で大きな効果をあがているのでしょう。


  ナイトクラブでFacebookアカウントチェック ⇒ FacebookがIDの変わりに
イギリスのナイトクラブは未成年立ち入り禁止。店の入り口にIDチェック係りの屈強そうなお兄さんが立っており、身分証明書を提示しなければいけません。外国人旅行客の場合はパスポート必携です。しかし、最近ではFacebookのアカウントを確認する、ということで代替しているケースが出てきているとのこと。

Facebookは実名で登録しており、リアルな友人関係が反映されている傾向が強いSNS。Facebook上で決済を行っているのであれば、クレジットカードも必ず持っているわけです。このため、年齢をごまかして登録しているケースは少ないとして、Facebookのアカウントを確認するようにしていると考えられます。加えて、Facebookのアカウントを確認することで、危険人物ではないかを写真や投稿から判断しえいる、といったところでしょうか。


  電力分野でもFacebook ⇒ OPOWERでソーシャル・エネルギー・マネジメント
Facebookがエネルギー会社16社やエネルギーソフトのOpower社、環境NGO米国天然資源防衛委員会(NRDC)と共同でスタートしたのがOPOWER。Facebookを通じて消費電力量を友だちと比較したり、節電アイディアをシェアできるというサービス。

エネルギー問題は日本だけでなく、各国共に重要な問題。化石燃料の枯渇や地球温暖化、Co2排出規制といった背景から、節電は必要なアクションとなっているのです。そこでFacebookでのつながりを利用して、ソーシャルでアクションを起こしていこうというのがOPOWER。電力の消費者である一般ユーザ、提供者である電力会社、管理者である行政、基盤を提供するシステム会社などが集い、包括的なアプローチを行うことは、問題解決の糸口をつかむことになりそうです。


  まとめ:ソーシャルはO2O利用へ
Facebook自身がO2O(Online to Offline)へシフトしてきていることにあわせるように、マーケットもO2Oにシフトしてきています。ソーシャルをWebだけの世界で終わらせるのではなく、モバイルテクノロジーを活用して、リアルな世界でも利用する。そして、デジタルとリアルを融合させることで、まったく新しい利用形態と価値を創造する流れとなっているのです。今後、ソーシャルを活用したビジネスを考えるのであれば、O2Oというキーワードはますます外せなくなってきているわけです。