2012年5月15日火曜日

ビジネスに化学反応を③ ⇒ コンセプトから始まる人をひきつけるストーリー


ここまで異なる要素を複合的に取り入れ、話題になっている事例を取り上げてきました。これらの事例をふまえたとき、この先のビジネスにはどういった要素が必要となるのでしょうか。

Wonderlane

  3つの活動の共通点 ⇒ コンセプトから始まる人をひきつけるストーリー
世界を変える就職ナビ、SYNAPSE Project、JUSO Coworkingの3つに共通するポイント。それは
 ・明確にフォーカスしている目的
 ・ターゲットのニーズの本質的な深堀り
 ・応用発展の可能性
といったところにあります。


  明確にフォーカスしている目的 ⇒ ビジネスのターゲットが明確に
いずれの活動もブレのない明確な目的があるからこそ、何のために存在しているのかは誰が見てもわかります。それは違う見方をすれば、誰に利用して貰いたいか、つまりマーケティングで言うところのターゲットが明確になっているのです。


  ターゲットのニーズの本質的な深堀り ⇒ コラボレーションによって複合的必要要素を確保
そして、この3つの活動はターゲットに対して提供する価値を深堀りしているのです。社会のニーズが多様化しいている、というありきたりた表現で収めるのではなく、具体的にターゲットが持っている多様化したニーズとは何なのかを深く追求しています。それは就職活動時にCSRも考慮されるといった、すでに顕在化したものかもしれません。逆に科学は難しいからアート的に伝えるべきだ、というまだ表面化していない潜在的なニーズかもしれません。そのニーズを独自の観点で深堀りし、ニーズを満たすための要素を揃えていっているわけです。しかし、そのニーズは単独では揃えられません。そこで多くの協力者を求め、コラボレーションを実現しているのです。


  応用発展の可能性 ⇒ 人をひきつける複合的なストーリーへ
また、こうしたニーズを満たすための要素は決め打ちされ、固定化されるようなものになっていません。それは応用の可能性があり、更なる広がりに期待できることをを意味します。例えば世界を変える就職ナビは、ターゲットを中途採用にしても広がりますし、支援を教育以外の分野に展開してもいいでしょう。SYNAPSE Projectは、同様の構成で科学だけでなく、経済学などの分野に広げたり、表現の方法を音楽や漫画といった手法に変えていってもいいかもしれません。JUSO Coworkingは同様の活動を他の地域に広げることもできますし、そうなれば地域内だけでなく、地域を越えた交流とイノベーションにつながるかもしれません。いずれも応用発展の可能性は大きいのです。

つまり、この3つの活動は明確なコンセプトをベースに、ターゲットに提供するストーリーが明確に存在するのです。しかもそのストーリーは未来へと続くものであり、人をひきつけるものとなっているのです。


  まとめ:原理原則に、コラボレーションとストーリーを継ぎ足そう
ここからこの先のビジネスに求められる要素を改めて整理することができます。それは
 ・明確なコンセプトの定義
 ・コラボレーションによる複合的な要素の確保
 ・可能性を広げる継続発展的なストーリーの存在
の3つです。

逆に言えば、なんとなく初めて、狭い視野で行う、単調なビジネスでは、成果が得られる可能性は低くなっていくといえるでしょう。また、コンセプトが複数に絡んでしまっていてわかりにくくぼやけてしまっても成功は遠のくかもしれません。まさに「二兎追うものは一兎をも得ず」です。

追うべき一兎=明確なコンセプトを定義し、必要要素を絡め、スパイラルに可能性を広げていく。改めて振り返れば、これまで成功しているビジネスも同じ要素が必要だったのではないでしょうか。そして、その要素が必要であることはこれからも変わりません。ただし、よりコラボレーションが必要であり、継続的なストーリーが必要となっているわけです。


関連URL)
 世界を変える就職ナビ http://www.sekanavi.jp/
 JUSO Coworking http://juso-coworking.com/